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KFM 2.23 リリース

主な変更点は以下の通り。

ラウンド開始前のコマンド入力

キャラクターを動かすことができない状況のとき、以前は強制的にニュートラル入力としていたが、プレイヤーの入力を反映するようにした。ラウンド開始前のタメ入力も可能になるので、所謂開幕ソニックができるようになる。

昔から直したいと思っていた項目ではあるのだが、ニュートラル入力を止めると K.O. 後にニュートラルへ遷移しなくなるという副作用が発生する関係で、なかなか対応が進まなかった。スト II ではニュートラルポーズのまま固まるという特殊な状態になるので、同じように何らかの対応をしているのではないかと思っている。

エフェクト検出の改善

KFM では着地時とダウン時にエフェクトの自動補完を行っているが、補完が必要な状況かどうかは Pic を元に判断している。本来であれば「食らい状態で接地したらダウン」といった判定にしたいところだが、空中食らいからの復帰とダウンに同じ Ci が使われているので、着地とダウンを区別することができない。

KFA でも似たようなエフェクト処理が行われているが、特に対策は行われていないので空中食らいから復帰するとダウンエフェクトが出てしまう。

着地時。
ダウン時。
空中復帰時。着地だがダウンエフェクトが出ている。
起き上がりが飛び上がるような動作になっているケースでも出る。

Pic による判定は仕方なく導入したものだったが、システムモーション以外でもシステム絵さえ使われていればエフェクトが補完される、というメリットがある。

GOZUKI のセンキシュウ。飛び上がった後に体当たりをする必殺技。

逆に、システムモーションであってもシステム絵が使われていなければエフェクトが補完されない、というデメリットもある。例えば、食らいモーションを滑らかにするためにシステムモーションを書き換えている場合、Pic にはシステム絵とは関係のない番号が設定されていることが多い。

そんなキャラであってもシステム絵自体は存在するので、特定行の Pic をシステム絵に差し替えてやればエフェクトは出るようになるが、攻撃を食らったときは「うつ伏せダウン」、システム絵は「仰向けダウン」といった異なる構成になっていると対応することができない。

Pic のみでの判定に限界が出てきたので、システムコマンド番号による判定を追加することにした。システムコマンド番号であれば、空中食らいからの復帰とダウンを区別することが可能な上に、システムモーションが書き換えられても影響を受けない。

方向コマンドの改善

方向コマンドの処理が KFA と微妙に異なっていたようで、しゃがみ歩きの実装に支障が出てしまっていた。KFM でもしゃがみ歩きを可能にするため、KFA と同じような挙動になるようアルゴリズムの修正を行った。

長年燻り続けていた方向コマンド問題だが、挙動の確認は KFA を逆コンパイルして行い、方向コマンドの仕様は Ya-Ta さんに確認したので、今度こそ解決できたはず。